2020/06/14

Vol.195 (3) 健康・栄養に関する学術情報 「エストロゲン活性を示す健康食品の検出」

 

メールマガジン「Nutrition News」 Vol.195
健康・栄養に関する学術情報
エストロゲン活性を示す健康食品の検出

 近年、健康食品の消費が増えてきている。この中で、美容(豊胸、スタイルアップ等)やダイエットを目的として、植物エストロゲンが多く含まれるプエラリア・ミリフィカ(マメ科植物)の貯蔵根が配合された健康食品が販売されている。これに伴い、健康被害情報が多く寄せられるようになり、月経不順や不正出血など女性特有の健康被害の事例も報告されている。これらはプエラリア・ミリフィカ貯蔵根に含まれる植物エストロゲンによる作用である可能性が考えられる。

 著者らは健康食品中に含まれるエストロゲン活性を簡便に評価するため、エストロゲン応答エレメントとルシフェラーゼ遺伝子を含むプラスミドに加え、トランスフェクション効率自体を補正するための内部標準ルシフェラーゼ遺伝子を含むプラスミドを用いたデュアル―ルシフェラーゼレポーターアッセイを応用して、健康食品に含まれるエストロゲン様活性の評価について検討してきた。

 その結果、動物実験による子宮増殖アッセイと良い相関を示し、短時間でエストロゲン様活性を検出できる可能性が示された。このアッセイは簡便な女性ホルモン様活性の定量評価への応用を可能にするものであると考えられた。

 

参考

詳細は下記総説をご参照下さい。

日本栄養・食糧学会誌 第72巻 第4号 1591632019

本論文はオンライン公開されており無料で閲覧出来ます。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs/72/4/72_159/_article/-char/ja

一覧へ戻る