第20回ダノン健康栄養フォーラム アンケート結果より
ー管理栄養士・栄養士の現場で求められるスキルとは?ー
今回は、第20回ダノン健康栄養フォーラムのアンケート結果の中から、“管理栄養士・栄養士が現場で必要としている知識やスキル”について、多くの方が重要だと回答された項目をピックアップしてご紹介します。※その他のアンケート結果についてはメールマガジンNutrition News Vol.174をご覧下さい。
エビデンスに基づいた最新の情報
管理栄養士・栄養士に必要なスキルとして特に多くの方が重要と回答されたのが「正しい知識」「最新の情報」等の獲得です。栄養に関連する分野の研究は日々進展しており、管理栄養士・栄養士は常に知識を更新していく必要があります。また、メディア等で紹介される栄養情報の中にはエビデンスが曖昧なものも少なくありません。エビデンスに基づいた正しい情報を伝えることも、管理栄養士・栄養士に求められる役割と言えるでしょう。
対象者への指導力
栄養指導等の現場では、いかに対象者の理解や行動変容につなげられるかが1つのポイントとなります。一方で、対象者によって健康・栄養に関する知識や関心度も様々であり、管理栄養士・栄養士にはそれを見極めて指導することが求められます。「個人に合わせた指導」「分かりやすく伝える力」「対象者を行動変容に導くスキル(コーチング等)」「心理学」等、対象者への指導力に関する回答が多く見られることも、そのような栄養指導の奥深さや難しさを物語っています。
栄養に関連する分野の知識
栄養指導や献立作成等においては対象者の病態や服薬の状況等も把握する必要があります。また、チーム医療等の現場では他職種との連携が求められます。このような状況を受け、「疾病に関する知識」「薬剤についての知識」のように、栄養に関連する分野の知識を必要とする意見も多く見られています。
また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けたスポーツ栄養への関心の高まりや、健康づくりにおける運動の重要性から、運動に関する知識を必要とする回答も多くなっています。
その他の意見として「食物アレルギーへの対応」、「調理の知識・技術」、「統計学の知識」「災害時の栄養サポート」等が挙げられています。回答の内容は非常に多岐にわたっており、管理栄養士・栄養士に求められるスキルの幅広さが伺える結果となりました。
第21回ダノン健康栄養フォーラムのテーマが大筋決定
多くの貴重なご意見をもとに今年のプログラムを検討した結果、平成31年9月14日(土)に有楽町朝日ホールにて開催予定の第21回ダノン健康栄養フォーラムは「健康長寿社会の実現と管理栄養士の役割(仮)」をテーマとすることが大筋で決定しました。高齢人口の増加が深刻な社会問題となる中、健康長寿社会を実現するために管理栄養士・栄養士には重要な役割が期待されます。第21回ダノン健康栄養フォーラムでは、高齢社会を栄養面から支えるために知っておきたいポイント等について最新の情報をお届けする予定です。今回も事前登録制にてライブ配信を行いますので、会場にお越しいただける方はもちろん、会場での聴講が困難な方もぜひご参加ください。