2017/11/10

Vol.160 (3) トピックス 「体格や生活習慣に地域差あり-平成28年国民健康栄養調査結果より」

メールマガジン「Nutrition News」 Vol.160
「平成28年国民健康栄養調査結果より」
 平成29921日に、平成28年国民健康栄養調査結果の概要が公表されました。平成24年以降2回目となる拡大調査が行われた今回の調査では、毎年実施されている基本項目に加え、重点項目として「糖尿病有病者等の推計人数」と「体格や生活習慣に関する地域格差」の把握が行われました。

 今回は、その中から「体格や生活習慣に関する地域格差」の結果についてご紹介します。

 「体格や生活習慣に関する地域格差」の調査では、BMIや生活習慣の状況について、都道府県別に年齢調整を行った上で、値が高い方から低い方に4つの群に分け、上位群(上位25%)の状況と下位群(下位25%)の状況を比較しました。その結果、BMI、野菜摂取量、食塩摂取量、歩数、現在習慣的に喫煙している者の割合(男性)において、上位群と下位群の間に有意な差が見られました。

①BMI

 BMIの平均値は、上位群では男性24.4、女性23.3、下位群では男性23.4、女性22.1となっており、男性で0.9、女性で1.2の差がありました。

 BMIの平均値(kg/㎡)
 

平成28年国民健康栄養調査結果をもとに作成
 

②野菜摂取量

 
 野菜摂取量の平均値は、上位群では男性318g/日、女性302g/日、下位群では男性258g/日、女性242g/日となっており、男性で59g、女性で60gの差がありました。

 なお、野菜摂取量については、男性において、平成24年調査と比較して都道府県間格差の縮小が見られています。

野菜摂取量の平均(g/日)

平成28年国民健康栄養調査結果をもとに作成

③食塩摂取量

 食塩摂取量の平均値は、上位群では男性11.5g/日、女性9.7g/日、下位群では男性10.0g/日、女性8.5g/日となっており、男性で1.5g、女性で1.1gの差がありました。

なお、食塩摂取量については、男女ともに、平成24年調査と比較して都道府県間格差の縮小が見られています。

食塩摂取量の平均値

 平成28年国民健康栄養調査結果をもとに作成

④歩数

 歩数の平均値は、上位群では男性8,264/日、女性7,200/日、下位群では男性6,774/日、女性5,930/日となっており、男性で1,490歩、女性で1,270歩の差がありました。

歩数の平均値

平成28年国民健康栄養調査結果をもとに作成

⑤現在習慣的に喫煙している者の割合

 この項目では、女性において誤差率が著しく高かったことから、地域格差の把握には適さないと判断され、男性のみ結果が公表されました。

現在習慣的に喫煙している者の割合は、上位群では35.2%、下位群では25.4%となっており、9.9%の差がありました。

現在習慣的に喫煙している者の割合(%)

平成28年国民健康栄養調査結果をもとに作成

※1 今回の調査は熊本県を除いた結果となっています。

※2 上位群と下位群の差は、四捨五入のため、上位群の平均値から下位群の平均値を引いた値とは一致しません。

 詳細は下記をご参照下さい。

平成28年「国民健康栄養調査」の結果(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000177189.html

 

 

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