開会挨拶
公益財団法人ダノン健康栄養財団 理事長
東京大学 名誉教授/東京農業大学 客員教授
清水 誠
本日、ここに第21 回のダノン健康栄養フォーラムを開催することとなりました。
本フォーラムは、「健康と栄養」に関する研究の支援や、健康・栄養情報の社会に向けた発信を目
的としてダノングループ(フランス)が設立した非営利学術組織「公益財団法人ダノン健康栄養財団」
と「公益社団法人日本栄養士会」が共催して行うものです。毎年様々なテーマで開催してきた本フォ
ーラムですが、昨年で節目の20 回目を迎え、今年は新たな気持ちで第21 回目のフォーラムを計画し
ました。
昨年は2020 年に迫った東京オリンピックを意識して、運動・スポーツと栄養の問題を取り上げま
したが、今回は別の意味で喫緊の問題となっている高齢者介護の問題、とくに在宅介護という分野に
も目を向けたフォーラムを開催することに致しました。
講演者としては、厚生労働省健康局健康課栄養指導室の清野冨久江先生に、この分野における管理
栄養士への期待について行政の立場から、また東京大学大学院医学研究科加齢医学准教授の小川純人
先生に、高齢者のかかりやすいサルコペニアやフレイルの予防について研究者の立場からお話を頂き
ます。さらに、関東学院大学栄養学部の田中弥生教授、武庫川女子大学生活環境学部の前田佳予子教
授、医療法人正翔会長尾在宅クリニックの熊谷琴美先生に、在宅介護の実態や制度等についてパネル
ディスカッションの形で討論をしていただきます。介護の現場をよく知っておられる3人の先生から、
今後の高齢者介護における管理栄養士の関わり方について貴重な情報・ヒントが頂けるものと思いま
す。
なお、今年ダノンが100 周年を迎えることから、栄養学、公衆衛生学、食行動学の分野で国際的に
活躍しておられる同社のニコラ・ゴセール博士をお招きし、本フォーラムの冒頭に記念講演をしてい
ただくことにしました。この講演では世界が直面する栄養・食品・食糧に関する課題と我々が今後進
むべき道について、幅広い視点からのお話が聴けることと思います。
本年も東京会場のみでの開催ですが、できるだけ多くの方に本フォーラムの内容を聴講いただける
よう、事前登録された全国各地の皆様には公益財団法人ダノン健康栄養財団のホームページの視聴用
サイトからライブ動画の配信を行います。
今回のフォーラムで提供される情報が、お集まりの皆様、ライブ動画を視聴される皆様の今後の活
動においてお役に立てば幸いです。